- 就活面接で短所について聞かれたら、正直に答えるべきかな?
- 欠点を言うふりをして裏返しの長所をアピールしたほうがいい?
今回の記事では、面接で「短所」について聞かれたときに何を言うべきかについてお話しします。
長所と違って短所を聞かれると、どう答えていいか迷いますよね。私もかなり悩み、後でお話ししますが、正直に答えたり、短所をいうふりをして長所を言ったり、迷走した時期もありました。
ただ、そんな紆余曲折を経て、内定を得て就職した後の今だからこそ感じることがあります。
もちろん、面接全般に言えるとおり、ここにも絶対的な正解はありませんが、一般的に妥当と思われる方向性は見出すことができましたので、お話ししたいと思います。
結論は、短所への向き合い方と自分なりの対策を伝えることです。
面接官の質問の意図
面接で何を言うかを逆算するために、先に、この質問をする面接官の意図から考えてみます。
細かくはいろいろあるかもしれませんが、私が思う面接官が一番聞きたいことは、短所との向き合い方ではないかと思います。
理由は、面接は採用するかどうかを判断するための場であり、短所は仕事にマイナスに働く可能性があるからです。
しかし、一方で短所のない人間はいません。それは、短所は長所の裏返しと言われることからも明らかです。
ですので、短所があることを前提に、それに対してどのように向き合っているのか、何らかの対策を立てられているのか、そういうことを聞きたいのだと思います。
避けたほうがよいこと
そのように考えると、短所を答える上で避けたほうがよいことがあります。
それは、適当にごまかして答えることです。
理由は、上でお話しした、短所との向き合い方を伝えられないからです。
では、どのような話を避けたほうがいいのか、具体的な例についてお話しします。
長所のような短所を答えること
避けたほうがいいことの1つは、長所とも言えるような内容を答えることです。
就職活動当時の私は、最初は短所をそのまま答えていたのですが、途中からこのような答え方をするようになりました。
理由は、面接の達人(メンタツ)に、次のように書かれていたことです。
短所を聞かれて長所を言えば、面接官に度量があるなら、図々しいけど面白い、と笑ってくれるはずだ。
面接においては、図々しいぐらいでちょうどいいのだ。
面接の達人 バイブル版(著者:中谷 彰宏)
そして、私が考えた回答は、たとえば、「人付き合いが良すぎること」などです。人付き合いが良すぎて、体調が悪いときなどでも誘われると断れない、とかそういうことを言っていました(なお、コロナ前です)。
今は思います。本当に浅はかだったな、と。
いいえ、メンタツはそれでいいんです。就職面接では自分を売り込まなければいけないので、全てが自己PRだとするメンタツは、その信条において、当然「短所を聞かれても自己PRする」という結論になるはずですし、そうあってほしいですから。
問題は、そんな強い信条があるわけでもないのに、メンタツに書かれていることの表面的な部分を鵜呑みにしてしまった自分です。
「影響されやすいこと」も短所です。
「短所は人付き合いが良すぎることです。」と流ちょうに答える私は、きっと面接官から「ああ、あらかじめ考えてきた適当な答えを言っているんだな。」とでも思われていたのでしょう。今思い出しても、本当に恥ずかしいです。
本質的な話からずらした回答
また、面接官が聞きたい内容から意図的にずらした回答をすることもNGです。
ここで言う意図的にずらした回答とは、たとえば次のようなものです。
- 高いところが苦手
- 運動音痴
- 歌が下手
これらは先天的なものによるところが大きく、本人の努力ではどうにもならないことが多いですし、また、基本的に仕事にもほとんど影響しません。(高いところが苦手な人は、高所作業のある職場を選ばないと思いますから。)
「短所」なのに何がだめなの?
たとえば、走るのは速いけれど歌は苦手、という人がいたとします。
この人が民間企業の面接で、
- 長所はなんですか?→足が速いことです
- 短所はなんですか?→歌が下手なことです
と答えているのであればいいんです。
いいえ、もちろん面接的には決して良くはないんですが、長所も短所も仕事にはあまり関係がない話ですので、少なくともバランスは保たれていますから。
しかし、長所を聞かれたときには仕事に活かせそうな自分の特性を実績とともにアピールしておきながら、短所を聞かれたときには「歌が下手なことです。そのため、カラオケに行ったときは基本的に盛り上げ役に徹しています。」と答える人がいたら、それを聞いた面接官はどう思うでしょう。
話の内容に差がありすぎる・・・。
きっと、真摯に答えていない、と思うのではないでしょうか。その心証の悪さは、きっと普通に短所を答えるよりももっとマイナスに働きます。
「短所はない」という回答
同様に、「短所はありません。」という回答もNGです。
理由は、先にお話ししたように、短所のない人間はいないからです。
それにも関わらず、短所がないと回答しているのであれば、それは下記のいずれかによるものだと思います。
- 短所があることは理解しているが、それを隠している
- 自分自身でも、自分の短所が分からない
前者の場合は、上でお話ししたとおり、真摯さに欠けると判断されるのではないでしょうか。
また、後者の場合は、自己分析が不足していると判断される可能性があります。
いずれにしても、面接官から「ああ、短所のない完璧な人なんだな。」と思われることはありません。
短所がないのが短所です。
回答の考え方
では、短所を聞かれた場合、どういう話をするべきでしょうか。
言うべき内容
まず、言うべき内容の選び方についてお話しします。
ここまで、適当にごまかしたりせずに、真摯に回答しましょうというようなことを言ってきておいてなんなのですが、言う内容は選んだ方がいいと思います。たとえば、
- 時間にルーズですし、朝はよく寝坊します
- 約束したことをすぐに忘れてしまったりします
などの内容は、働き始めてから問題が起きる可能性がありますので、仮に「正直な人だな。」と思われたとしても、それ以上にマイナスが大きいため、避けたほうがいいです。
ですので、いわゆる個性と言えるような、ややマイナスな程度の内容をテーマとして選ぶのが現実的です。
まとめ方
話す内容が決まったら、最後はまとめるだけです。
まず、話の構成についてですが、次のようにすると分かりやすいと思います。
① 結論
② 具体例
③ 自分なりの対策
このときのポイントは、マイナスになりすぎないように表現に気を付けることと、短所との向き合い方を伝えることです。
たとえば、①であれば、「優柔不断なところです。」と言うのと、「慎重に選ぼうと思うあまり、決めるまでに時間がかかることがあります。」と言うのとでは、同じ話でも印象が違ってきます。
また、③で、短所を理解しつつ自分なりに心掛けていることを具体的に話すことで、冒頭お話しした、短所との向き合い方を面接官に伝えることができます。
ただし、マイナスを抑えすぎた結果、プラスのほうが大きいような話で終わってしまうと、それはもはや短所ではなくなってしまい、上でお話ししたような、ごまかした回答だと思われてしまう可能性がありますので、逆に注意が必要です。
バランスが大切ですね。
まとめ
以上、面接で「短所」について聞かれたときに何を言うべきかについてお話ししました。
今回の話の内容をまとめると、下記のとおりです。
- 伝えることは、短所との向き合い方
- 避けたほうがよいこと
- 長所のような短所
- 本質からずらした回答
- 「短所はない」という回答
- 回答の考え方
- ややマイナスな程度の内容を選ぶ
- ①結論、②具体例、③対策、の構成で話す
- 表現で緩和しつつ、プラス面が上回らないようにする
ぜひ、面接官の心に届くような、あなただけの短所への向き合い方と対策を作り上げてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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