「コンビニバイトはやめとけ?」向き不向き、経験して感じたポイントなどを解説

「コンビニバイトはやめとけ」という声を耳にしたことはありますか?

多くの学生が一度は経験するコンビニエンスストアのアルバイト(コンビニバイト)ですが、その実態はどうなのでしょうか。

どんなアルバイトでもそうですが、コンビニバイトにもメリット・デメリットがあり、向いている人、向いていない人がいます。そのため、コンビニバイトをやめておいたほうがよいと思われる人がいることも事実です。

そこでこの記事では、私がコンビニエンスストアで2年間働いた経験から、コンビニバイトの仕事内容や向き不向き、メリット・デメリットなどについて解説します。

この記事を読むことで、コンビニバイトが向いているかどうか、そしてどのようなスキルが求められるのかを理解できるでしょう。コンビニバイトを始めようか迷っている方や、現役でアルバイトされている方にとっても有益な情報をお届けします。

目次

コンビニバイトの仕事内容

レジ業務

レジ業務はコンビニバイトの中心的な業務です。

お客さんが商品を購入する際に、商品をスキャンし、合計金額を伝え、お金を受け取ります。現金だけでなく、クレジットカードや電子マネーでの各種支払いにも対応しなければいけませんので、最初は戸惑うかもしれませんが、慣れれば大丈夫です。

また、お釣りを正確に渡すことも大切です。当然だと思われるかもしれませんが、実際に日々レジの金額を確認すると、数百円程度ずれていることは珍しくありません。

その他、郵便物の受付や、公共料金の支払いの受付なども行います。

お客さんも状況も様々ですので、慣れないうちは緊張するかもしれませんが、経験を積むことでスムーズに対応できるようになります。

商品陳列と補充

店内の商品が常にきちんと並んでいることは、売り上げを上げるために大切です。

商品陳列の際には、古い商品を前に、新しい商品を後ろに並べる「先入れ先出し」のルールを守ります。また、在庫が少なくなった商品を確認し、補充します。商品の配置や陳列の工夫も、店舗の売り上げに影響します。

ファーストフードの管理・調理

肉まんやチキン(〇〇チキなど)のファーストフードを管理し、定期的に調理して補充することは、衛生管理上重要で、売り上げへの影響も大きいです。

廃棄時間を過ぎたファーストフードは確実に廃棄し、速やかに調理して補充します。ただ、調理と言っても、投入後、一定の時間が経てば自動的に油から上げてくれるフライヤーを使用したりするため、特に難しいものではなく、やり方さえ覚えれば簡単にできます。

店内清掃

清潔な店内を保つことは、顧客満足度を高めるために欠かせません。

店内清掃には、床の掃除、ゴミ箱の管理、トイレ掃除などが含まれます。特にトイレは、利用者が多いため、こまめなチェックと清掃が必要です。また、冷蔵庫や棚の整理整頓も定期的に行います。

コンビニバイトに向いている人の特徴

コミュニケーション能力が高い人

コンビニバイトの職場では、顧客やスタッフと円滑にコミュニケーションを取る能力が求められます。

お客さんの要望を正確に理解し、適切に対応することが重要です。また、スタッフ同士の連携も大切で、情報共有や協力がスムーズに行える人が向いています。

マルチタスクが得意な人

コンビニでは、複数の作業を同時に進めることが日常的です。例えば、商品補充や清掃をしながら、お客さんが入ってきたら挨拶をしたり、レジに並ぶ人が増えてきたらレジの応援に行くなどの行動が求められます。

マルチタスクが得意な人は、このような状況でも効率よく業務をこなすことができます。

ストレス耐性がある人

クレーム対応や繁忙期のストレスに耐えられる人も、コンビニバイトに向いています。特に、精神的なプレッシャーがかかる場面でも冷静に対処できる能力が求められます。

ストレス耐性があることで、長期間にわたって安定して働くことができます。

柔軟性がある人

コンビニバイトでは、急なシフト変更や予期せぬ業務の発生などがよくあります。柔軟に対応できる人は、こうした状況でも迅速に対応し、店舗運営を円滑に進めることができます。

コンビニバイトに向いていない人の特徴

人と接するのが苦手な人

コンビニバイトは接客業であるため、人と接するのが苦手な人には向いていません。

とはいえ、基本的に初対面のお客さんと雑談するようなことはあまりありませんので、普通に接客ができれば十分です。私自身社交的な性格ではありませんが、問題なく勤務できました。

ただ、顧客対応が多く、笑顔や丁寧な言葉遣いが求められますので、接客が苦手な人はストレスを感じやすく、仕事に対する満足感が得られにくいでしょう。

マルチタスクが苦手な人

一度に複数の作業をこなすのが難しい人にも、コンビニバイトには向いていません。

業務が多岐にわたるため、効率的に作業を進めることが求められます。マルチタスクが苦手な人は、業務の遅れやミスが増え、ストレスを感じることが多くなるかもしれません。

ただ、たとえば発注しながらレジ打ちしたり、商品を陳列したりするわけではありませんので、基本的には先ほどお話ししたとおり、何かの作業をしているときでも周りの状況に気を配っておく、その程度で十分です。

精神的に弱い人

クレームや苦情で精神的に病む可能性が高い人には、コンビニバイトは不向きです。

クレーム対応は、精神的な負担が大きいため、ストレス耐性が求められます。精神的に弱い人は、長期間働くことが難しいかもしれません。

実際に大きなクレームを受ける機会は多くはありませんが、たとえばレジの待ち時間が長いなど、お客さんから理不尽なことを言われたりすることは、コンビニで働いていると少なからずあり、完全には避けられない要素です。

立ち仕事が苦手な人

立ち仕事が苦手な人にも、コンビニバイトは向いていません。

発注など、一部、座って行なえる仕事もありますが、一般的なイメージどおり、基本的にコンビニバイトはレジ打ちなど、立ち仕事が基本です。

また、品出しのように、しゃがんだり立ち上がったりする仕事も多いため、腰に負荷がかかるような動作が負担になる人は、コンビニバイトをつらく感じる可能性があります。

コンビニバイトのメリット

仕事の内容を覚えると楽

コンビニバイトは、初めは覚えることがいろいろありますが、一旦覚えてしまえば基本的には同じ作業の繰り返しです。

もちろん、接客などの状況は日々異なりますが、業務の内容を理解して経験を積めば、基本的には何が起きても対応できるため、安定して働きやすくなります。

柔軟なシフト

コンビニバイトはシフトが柔軟で、学生や主婦にとって都合が良いです。自分のライフスタイルに合わせて働く時間を調整できるため、プライベートと仕事の両立がしやすいです。

多様な業務経験

コンビニバイトでは、様々なスキルが身につきます。レジ対応や接客、商品管理、清掃など、多岐にわたる業務を経験することで、幅広いスキルを習得できます。これらコンビニバイトで得たスキルは、きっと将来的に役に立つでしょう。

新商品に触れられる

コンビニでは、新商品にいち早く触れることができます。

コンビニには本当に多くの新商品が入荷され、カップラーメンや飲料など、多くのジャンルで想像以上に商品の入れ替わりが激しいです。

それらを検品して陳列したりする中で、自分の好みに合う商品に出会ったときは、早速購入して試してみたりできることもコンビニバイトのメリットと言えます。

コンビニバイトのデメリット

初めは覚えることが多い

前述のメリットの裏返しでもありますが、コンビニバイトでは初めに覚えなければいけないことが多いです。

中でも、特にお客さんに関わる業務、たとえばレジ打ちや郵便物の受付などで処理方法が分からないときなどはすぐに対応しなければいけないため、気が焦ったりしてストレスになることも少なくありません。

精神的な負担

クレーム対応や厳しい指導が精神的負担となることがあります。特に、理不尽なクレームや厳しい顧客の対応は精神的に疲れることが多いです。こうした場面でのストレス管理が必要です。

低賃金

他のバイトに比べて賃金(時給)が低めであることが多いです。特に、夜勤ではなく日勤の場合、大きな収入アップが見込めないことがあります。賃金の低さが、長期間働くモチベーションを低下させる原因となることもあります。

少人数

コンビニの場合、店舗や時間帯にも寄りますが、2~3人など、少人数で勤務することが多くなるため、他の業種と比べて、より人との関係が重要になってきます。

これは、もちろん他の人との関係が良好であればメリットとも言えるのですが、相性が悪かったときのデメリットのほうが大きいです。

そのため、人との関係性によって働きやすさが影響を受けやすいのがコンビニバイトのデメリットと言えます。

なお、このあたりのテーマは佐藤多佳子さんの小説「明るい夜に出かけて」でも取り上げられています。

きちんとコンビプレーしてくれないと、能率が悪くなる。店長にチクればいいんだけど、でも、俺が文句を言えば、この人はすぐにやめちまいそうだし、シフトに穴が開けば、結果的にみんなが疲れる。しわ寄せは、たぶん、鹿沢に一番行く。

「明るい夜に出かけて」著者:佐藤多佳子

経験から感じたコンビニバイトのポイント

ここからは、私がコンビニバイトをしていた中で感じた、円滑に働くためのポイントについてお話しします。

困ったときはすぐに相談する

コンビニバイトの仕事は多岐に渡るため、特に働き始めたときはどうしても分からないことが多いです。

そして、前述のとおり、レジなどで、お客さんが目の前にいるのに処理方法が分からないようなことも出てきます。

そんなときは、すぐに誰かに相談して、助けを求めることが大切です。

しかし、コンビニは少人数のため、もう一人もレジなどの接客をしていて、聞ける人がいないと感じることもあると思います。

そんなときでも、相談できる人がその人しかいないのであれば、迷わずその人に相談しましょう。

状況を説明すれば、対応を代わってくれることが多いです。そして、自分はその人がやっていたレジ打ちなどを引き継げば、両方の業務に支障が出ません。

そして、その場をしのぎ、全て終ってから処理方法を教えてもらえば大丈夫です。

そのために、バイト仲間とは、いざというときに助け合えるように、普段からできるだけ良好な関係を築いておくことが理想です。

クレーム対応は傾聴から

クレーム対応は、コンビニバイトで避けられない仕事の一つです。

このときの私が思う1つ目のポイントは、とにかく相手の話をよく聞くことです。

相手が話しているときは、相槌を打ったりうなずいたりしながら、否定したり話を遮ったりせずに、とにかく話を聞きます。そして、一通り聞き終わった後に、相手の気持ちを受け入れた上で、こちらの対応できること、できないこと、またその理由などを伝えます。

そうすると、相手によっては、自分の要求が通らなかったことを不満に思い、再び自分の主張を繰り返してくるかもしれません。この場合も、先ほどと同様に対応します。以後、これを繰り返します。

これについての2つ目のポイントは、時間を気にせず、落ち着いて対応することです。

クレーム対応は、基本的に優先順位が最も高いです。しかも嫌な仕事ですので、クレーム対応に長時間かかった結果、他の仕事が滞って注意されるというようなことはまずあり得ません。

ですので、あせらず、心に余裕を持って対応しましょう。前述のような対応を繰り返していれば、そのうち相手のほうが疲れてきます。いくら言われてもこちらに動ずる気配が全くなければ、そのうち相手も諦めます。

あらかじめ距離が分かっているフルマラソンは走り切れても、何㎞走れば終わるか全く分からないマラソンを走っていれば、人はいつか必ず心が折れますから。

コンビニバイトの向き不向きなどのまとめ

以上、コンビニバイトの向き不向きやメリット・デメリット、実際の経験から感じたポイントなどについてお話ししました。

今回の内容をまとめると👇です。

  • コンビニバイトの主な業務内容
    • レジ業務、商品陳列・補充、店内清掃など
  • コンビニバイトに向いている人の特徴
    • コミュニケーション能力が高い人
    • マルチタスクが得意な人
    • ストレス耐性がある人
    • 柔軟性がある人
  • コンビニバイトに向いていない人の特徴
    • 人と接するのが苦手な人
    • マルチタスクが苦手な人
    • 精神的に弱い人
    • 立ち仕事が苦手な人
  • コンビニバイトのメリット
    • 仕事の内容を覚えると楽
    • 柔軟なシフト
    • 多様な業務経験
    • 新商品に触れられる
  • コンビニバイトのデメリット
    • 初めは覚えることが多い
    • 精神的な負担
    • 低賃金
    • 少人数
  • 経験から感じたコンビニバイトのポイント
    • 困ったときはすぐに相談する
    • クレーム対応は傾聴から

コンビニバイトは、その仕事内容や求められるスキル、そしてメリットとデメリットを考慮すると、人それぞれの向き不向きがはっきりと分かれる仕事です。

レジ業務や商品陳列、清掃など多岐にわたる業務をこなす必要があるため、コミュニケーション能力やマルチタスク能力、ストレス耐性が求められます。これらに自信がある人には向いている職場と言えるでしょう。

一方で、人と接するのが苦手だったり、立ち仕事や精神的負担に耐えられない人には厳しいかもしれません。

覚えることが多いのは最初のハードルですが、慣れてくると仕事は比較的スムーズに進むようになります。また、柔軟なシフトや多様な業務経験が得られる点は大きな魅力です。新商品に触れられたりと、日々の変化を楽しむ要素もあります。

ただし、精神的な負担が大きかったり、賃金が低い点、少人数での業務のため一人当たりの負担が大きいというデメリットも覚えておきましょう。

なお、困ったことがあればすぐに相談することが大切です。また、クレーム対応も傾聴から始めるなど、経験を積むことでうまく乗り切ることができるようになります。

自分の適性に合った働き方を見つけ、上手にメリットを活かしていけると、コンビニバイトは良い経験となるでしょう。

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