僕はこう確信しました。
「やりたいこと」がない人がいるのではなく、「やりたいこと」の正しい見つけ方を知らない人がいるだけ、だと。
引用元:世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方
「自己理解メソッド」(「やりたいこと」探しの公式)で、最速で「やりたいこと」探しを終わらせて、夢中に生きられる人を増やしたい。
そんな思いで執筆されたのが、累計発行部数35万部(令和5年時点)の本書【世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方】です。
筆者の八木仁平さんは、本当にやりたいことを見つけるため、独自の「自己理解」に取り組み、その手法を発信されている方で、ブログは累計2600万PV。Twitterフォロワー数38,000人超。
YouTube「八木仁平の自己理解チャンネル」でも、日々、自己理解に関する情報を発信されています。
以下、内容を見ていきたいと思います。
「やりたいこと」=好きなこと×得意なこと
好きなこと×得意なこと=やりたいこと
これが、本書における「やりたいこと」の公式です。
そして、「好きなこと」と「得意なこと」は、それぞれ下記のとおり定義されています。
- 好きなこと:自分の情熱がある分野
- ファッション、医療、ロボットなど
- 得意なこと:自然と人よりも上手くできて、やっていて苦なく心地よいこと
- 物作りをすること、情報を集めること、分析することなど
そして、たとえば「好きなこと」がファッション、「得意なこと」が物作りだった場合、この2つを掛け合わせて、「ファッション関連の物作りをする」が「やりたいこと」となります。
「やりたいこと」って「好きなこと」ではないの?
「得意なこと」って何か関係あるの?
たとえば、ファッションが好きな人が、ファッション関係の仕事をしたいとします。
しかし、もしその人が人見知りなことが悩みだった場合、服屋の店員さんになって楽しく働けるでしょうか。せっかく好きなファッション関係の仕事でも、毎日初対面の人と会話しなければいけない状況は辛いと思います。
しかし、仮にその人が物作りが得意な場合、ファッションデザイナーとしては楽しく働けるのではないでしょうか。好きなファッションの仕事に、自分の特性を活かせるからです。
そのため、「好きなこと」と「得意なこと」が重なる部分が「やりたいこと」になります。
「本当にやりたいこと」=「やりたいこと」×大事なこと
好きなこと×得意なこと×大事なこと=本当にやりたいこと
そして、上記と同様に「大事なこと」は、下記のとおり定義されています。
大事なこと:価値観(どう生きたいかを表す状態)
大事なことの具体例は、「自由に生きたい」、「人に優しく生きたい」などです。
そして、大事なことが内側に向くと「人生の目的」が、大事なことが外側に向くと「仕事の目的」が決まります。
たとえば、筆者の場合の例は👇です。
- 内側(人生の目的)
- 例:夢中に生きたい
- 外側(仕事の目的)
- 例:夢中に生きる人を増やしたい
「夢中」になっているときが自分にとって最高に幸せで価値がある時間なので、そんな価値のあるものを自分と関わってくれた人にも手に入れてほしい、ということです。
そして、好きなこと、得意なこと、大事なことを組み合わせます。
具体的に、筆者の場合の例は👇です。
- 好きなこと=自己理解
- 得意なこと=体系立てて伝える
- 大事なこと=人生に夢中になりたいし、なって欲しい
ここから、筆者は「夢中に生きられる人を増やすために、自己理解を体系立てて伝える」という「本当にやりたいこと」を見つけ出しました。
その一環として執筆されたのが本書ですね。
価値観は、本当に大切ですよね。
私の友人が、就職活動のとき、JRA(日本中央競馬会)を第一志望にしていました。その友人は競馬が好きだったので、私は、きっと競馬が好きだからJRAなんだろう、という程度にしか思っていませんでした。
しかし、その後、その友人から次のような話を聞きました。
「競馬はもちろん好きだけど、それ以上に、そこにいる人みんなが競馬を通じて熱狂しているあの状況や感覚が好き。だから、JRAに入って、そういう環境づくりに関われるような仕事がしたい。」
それを聞いて、私は浅くしか考えていなかった自分が恥ずかしくなると同時に、ぜひその夢を実現してほしい、と思いました。
結果として、その夢はかないませんでしたが、まさに価値観が外側に向いた一例だったんだな、と本書を読んでそんなことを思い出しました。
大事なこと、得意なこと、好きなことを見つける
組み合わせは分かったけど、その3つをどうやって見つければいい?
それぞれを知るためのワークとして、本書では、それぞれについて本文中に各5つの質問と、それに加えて巻末に各30の質問が用意されています。
そして、3つそれぞれについて、質問からキーワードを見つけ、深掘りしていくための手法についても詳しく書かれています。
たとえば、本物の価値観を見つけ出すためのステップについては、👇です。
- 質問に答えて価値観キーワードをリストアップする
- 価値観をマインドマップにまとめる
- 個人的な価値観を、自分軸に転換する
- 価値観ランキングを作る
- 仕事の目的を決める
ここでも著者の「得意なこと」である「体系立てて伝える」が活かされていますね。
こういう質問ってなかなか具体的な答えが思い浮かばないんだけど。
大丈夫です。本書では、巻末に「大事なこと」、「得意なこと」、「好きなこと」の各例「100リスト」が付いていますから。
その中には、必ず自分に近い感覚のものがあると思いますので、それも参考にしながら考えていくと、質問にも答えやすく、その結果として自己理解の実現につなげることができます。
なお、私が本書を通じて見つけ出したものは、それぞれ👇のとおりです。
- 大事なこと:誇りを持って生きたい
- 得意なこと:文章で分かりやすく、論理的に伝えること
- 好きなこと:就活面接対策、自分を高めること
まず、好きなことについては、「これに出会えて良かった、救われた、と思える分野、ジャンル、もの」という質問からヒントを得ました。
この質問に対する答えが、「面接の達人」でした。面接が苦手で、このままではどこにも就職できないかもしれないと思っていた私に差し込んだ一筋の光だったからです。
同書を読んで書かれていることを実践した結果、無事内定した後、同書の著者、中谷彰宏さんの著書に書かれていた、「自分を高めるために仕事をする」という言葉を座右の銘にして、仕事にまい進してきました。
そして、幼少期から運動は苦手、芸術関係軒並みダメ、人付き合いも苦手だった私が、就活面接でも苦労していたところ、「面接の達人」との出会いによって、正しい努力によって乗り越えられるものがあるということが分かり、結果、誇りを持って生きられるようになったため、そのような人を増やしたいというのが現在の私の価値観です。
そして、得意なことについては、仕事柄と私の特性から、文章で分かりやすく、かつ、論理的に伝えることなどが上がりました。
その結果、出来上がった私の「本当にやりたいこと」が、「自分に誇りを持てる人を増やすために、就活面接などを通じて自分を高める方法を、文章で分かりやすく、論理的に伝える」ということです。
それが、このブログ「たかめるねっと」のコアになっています。
まとめ
以上、【世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方】についての書評でした。
すでにお話ししましたとおり、本書では自己理解の手法などについて、著者の「自己理解メソッド」によって体系立ててまとめられています。
ぜひ、本書によって、最速で自己理解を進め、「本当にやりたいこと」を見つけてください。
なお、本書はAudible(オーディブル)の聴き放題対象作品ですので、Audibleを利用していれば無料で聴くことができます。
Audibleは、会員になった後、最初の30日間は無料です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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